高いカシミアと安いカシミアの違い|世界の産地を訪れるデザイナーが教える、本物の見分け方
カシミアは、なぜこんなにも価格差があるのか
UNIQLOのカシミアセーター:10,000円以下
百貨店のカシミアストール:30,000円〜80,000円
ロロ・ピアーナのカシミアストール:300,000円以上
同じ「カシミア100%」なのに、なぜこんなにも価格が違うのでしょうか?
実は、カシミアには品質の「ランク」があります。
そして、その差は、触れた瞬間にわかります。
そもそも、カシミアとは?
カシミア山羊の希少性
カシミアは、「カシミア山羊」という特定の山羊からしか採れません。
この山羊は、生息している場所が世界でも限られていて、元々数自体が多くありません。
年に一度だけ、産毛を採取
カシミア山羊の表面には、ゴワゴワした体毛があります。
その下にある柔らかい「産毛」——これがカシミアです。
この産毛は、年に一度の生え変わりの時期だけに刈り取ることができます。
一頭から、マフラー一枚分
一頭のカシミア山羊から採れる産毛の量は、わずか150〜200グラム。
これは、マフラー一枚分程度です。
セーター一枚なら、4〜5頭分の産毛が必要になります。
だから、カシミアは世界中で希少価値があり、高級素材とされているのです。
なぜ、安いカシミアが存在するのか?
最近では、UNIQLOなどでも、カシミアセーターが10,000円以下で買えます。
その他にも、量販店でお手頃価格のカシミアセーターなどを多く見かけます。
では、なぜこの価格で販売できるのでしょうか?
答えは、**カシミアの「ランク」**にあります。
カシミアの品質を決める3つの基準
カシミアの原毛は、「細くて」「長くて」「白い」ほど良いとされています。
1. 細さ(繊維の太さ)
最高級:14〜15.5ミクロン
高級:15.5〜16.5ミクロン
普通:16.5〜18ミクロン
低級:18ミクロン以上
繊維が細いほど、キメ細やかで、なめらかな肌触り。
太いほど、ゴワゴワして、チクチクします。
2. 長さ(繊維の長さ)
最高級:38mm以上
高級:34〜38mm
普通:30〜34mm
低級:30mm以下
繊維が長いほど、毛玉ができにくく、丈夫。
短いほど、すぐに毛玉だらけに
3. 白さ(色の明るさ)
カシミア山羊の産毛は、白、グレー、茶色など様々です。
白い原毛は、脱色せずにそのまま染色できるので、生地が傷みません。
色のついた原毛は、一度脱色してから染色するため、繊維がダメージを受け、品質が落ちます。
原毛の「ふるい分け」
一頭の山羊から採れる原毛も、品質はバラバラです。
刈り取った後、ふるいにかけられて——
質の高い原毛(細く、長く、白い) → 最高級ブランドへ
質の低い原毛(太く、短く、色付き) → 安価なメーカーへ
このふるい分けが、カシミア製品の価格差を生み出しています。
高級カシミアと安価なカシミア、決定的な違い
高級カシミア(最上級の原毛)
✅ 軽い:繊維が細く、空気を多く含むので、驚くほど軽い
✅ 暖かい:繊維の隙間に空気を閉じ込め、保温性抜群
✅ なめらか:シルクのような肌触り、チクチクしない
✅ 毛玉ができにくい:繊維が長いので、摩擦に強い
✅ 長持ち:10年、20年と美しく着られる
✅ 発色が美しい:白い原毛から作られるので、色が鮮やか
安価なカシミア(低級の原毛)
❌ 重い:繊維が太く、密度が低い
❌ それほど暖かくない:空気を含む隙間が少ない
❌ チクチクする:繊維が太く、肌に刺激
❌ 毛玉だらけになる:繊維が短く、すぐに毛羽立つ
❌ すぐヨレる:数回着ただけで型崩れ
❌ 色がくすむ:脱色処理でダメージを受けた繊維
本物の最高級カシミアは、どこで手に入るのか
「百貨店で売っているから、高級品だろう」
そう思い込んでいませんか?
でも、それは必ずしも正しくありません。
百貨店にも様々な品質のカシミアが並んでいます。
本当に最高級のものもあれば、そうでないものも。
大切なのは、場所ではなく、実際に触れて、自分の肌で確かめることです。
本当に価値ある最高級カシミアが手に入る場所
1. ロロ・ピアーナなど、世界的高級ブランド
イタリアの老舗「Loro Piana(ロロ・ピアーナ)」は、世界最高峰のカシミアを扱うことで知られています。
- カシミアストール:300,000円〜500,000円以上
- カシミアコート:1,000,000円以上
この価格は、決して「ブランド料」だけではありません。
原毛の選別から織り、染色、仕上げまで、すべてにおいて最高級の工程を経ているからです。
2. 一部の高級オーダーメイド店
Brijeanも、その一つです。
私たちは、イタリアの名門生地メーカーから、最高級カシミア生地を直輸入しています。
このメーカーが扱うカシミアは、世界のトップブランドも使用する最高級品。
ロロ・ピアーナなど、世界的ラグジュアリーブランドと同じサプライヤーから仕入れた生地を扱っています。
3. 百貨店にも、最高級品はある
百貨店だからといって、すべてが同じ品質ではありません。
中には、本当に素晴らしい最高級カシミアを扱っているところもあります。
だからこそ、場所で判断せず、実際に触れて、比べてみることが大切です。
本物の価格:最高級カシミアはいくらするのか
近年、世界的な物価高の影響を受け、カシミアの市場価格が上昇しています。原毛の価格高騰、輸送費の値上がりにより、日本へ輸入されるカシミア製品の価格は、今後も上昇傾向が続くと見られています。
ストール・マフラー
最高級カシミアストール:300,000円〜500,000円
(ロロ・ピアーナなど)
高級カシミアマフラー:100,000円〜300,000円
(Brijeanなど高級オーダー店、一部百貨店)
一般的なカシミアストール:30,000円〜80,000円
量販店のカシミアマフラー:10,000円以下
セーター・コート
最高級カシミアコート:1,000,000円以上
(ロロ・ピアーナなど)
オーダーメイドカシミアコート:300,000円〜600,000円
(Brijeanなど高級オーダー店)
一般的なカシミアセーター:50,000円〜150,000円
量販店のカシミアセーター:10,000円以下
Brijeanのカシミアへのこだわり
イタリアの名門生地メーカーから直輸入
Brijeanは、イタリアの名門生地メーカーと直接取引しています。
このメーカーが扱うカシミアは、世界のトップブランドも使用する最高級品。
ロロ・ピアーナなど、世界的ラグジュアリーブランドと同じサプライヤーから仕入れた生地を扱っています。
触れた瞬間にわかる、違い
アトリエにお越しいただければ、実際に最高級カシミア生地を触っていただけます。
この軽さ、なめらかさ、暖かさ——。
触れた瞬間に、「これが最高級だ」とわかります。
中間業者を省く、直輸入の強み
生地メーカーから直接仕入れることで、中間マージンをカット。
ロロ・ピアーナほどの価格にはならず、でも品質は同等レベル。
これが、Brijeanの強みです。
私たちがお約束できるのは、この生地が「最高級である」ということ。
それは、数字やデータではなく、触れていただければ、すぐにわかります。
本物の高級カシミアを見分ける方法
「どこで買うか」ではなく、「何を選ぶか」。
店頭で、本物の高級カシミアを見分ける方法をお伝えします。
1. 触ってみる
最高級カシミア:
- シルクを超えるなめらかさ
- 手に吸い付くような感触
- 驚くほど軽い
普通のカシミア:
- 柔らかいが、そこまでではない
- 少しゴワゴワ感がある
- それなりの重さ
百貨店でも、量販店でも、オーダー店でも——必ず触り比べてください。
2. 持ち上げてみる
最高級カシミアは、「空気を持っている」ような軽さ。
同じサイズのマフラーでも、重さが全然違います。
3. 光にかざしてみる
最高級カシミアは、光にかざすと、繊維の細かさがわかります。
キメ細やかで、均一で、美しい。
4. 価格を目安にする
カシミアマフラーが10,000円以下なら、最高級ではありません。
カシミアストールが50,000円以下なら、慎重に吟味を。
原毛の価格、織りの技術、染色の丁寧さを考えると、最高級カシミアは、それなりの価格になります。
でも、価格が高ければ良いわけでもありません。
やはり、触れて確かめることが一番です。
Brijeanからのお願い:必ず触り比べてください
私たちは、「Brijeanで買ってください」とは言いません。
でも、お願いがあります。
必ず、触り比べてください。
- 量販店のカシミア
- 百貨店のカシミア
- Brijeanのカシミア
- 他の高級オーダー店のカシミア
すべてを触り比べて、ご自身の肌で確かめてください。
その上で、「これが一番」と思ったものを選んでください。
私たちは、それがBrijeanでなくても構いません。
本当に良いものを選んでいただくこと——それが、私たちの願いです。
混紡カシミアという選択肢
「カシミア30% ウール70%」など、混紡製品も多くあります。
メリット:
- 価格が抑えられる
- ウールの丈夫さも加わる
デメリット:
- カシミア100%の軽さ、なめらかさは得られない
- 「カシミアの良さ」を十分に体感できない
もし初めてカシミアを買うなら、混紡ではなく、少し高くてもカシミア100%の高品質なものを選ぶことをお勧めします。
本物のカシミアの良さを知ってしまうと、もう戻れません。
カシミアのお手入れ方法
最高級カシミアを長く美しく保つために。
1. 着用後は必ずブラッシング
柔らかいブラシで、毛並みを整えます。
ホコリや毛玉の予防になります。
2. 頻繁に洗わない
カシミアは、ワンシーズンに1〜2回で十分。
3. 洗うときは手洗い、またはクリーニング
ドライクリーニング、またはカシミア専用洗剤での手洗い。
絶対に洗濯機で洗わないでください。
4. 保管は防虫剤と一緒に
夏の間は、防虫剤と一緒に通気性の良い場所へ。
ハンガーではなく、畳んで保管。
お客様の声
60代・Qさん
「百貨店で買ったカシミアと、Brijeanのカシミアを触り比べた瞬間、全く違うことがわかりました。こんなに軽くて、なめらかなものがあるのかと。一生ものです」
50代・Rさん
「母がBrijeanで作ったカシミアのコート、20年経った今も毛玉一つありません。私も娘に受け継ぎたいと思っています」
40代・Sさん
「安いカシミアを何枚も買って、すぐダメにしていました。思い切ってBrijeanで最高級カシミアのストールを作ってもらい、今では冬の相棒です」
よくある質問
Q1. カシミア100%なら、どれも同じ?
A. 全く違います。原毛の品質で、雲泥の差が生まれます。
Q2. 百貨店のカシミアは十分では?
A. 百貨店にも様々な品質があります。本当の最高級カシミアの軽さ、なめらかさを体感したいなら、必ず触り比べてください。
Q3. Brijeanのカシミアは、ロロ・ピアーナと同じレベル?
A. 生地の品質は同等レベルです。ただし、ロロ・ピアーナはブランド価値も含まれているため、価格はBrijeanの方がリーズナブルです。
Q4. Brijeanのカシミア製品は?
A. オンラインショップでカシミアマフラー(100,000円〜)、オーダーメイドでカシミアコート(300,000円〜)やジャケットをご提供しています。
Q5. パシュミナとカシミアの違いは?
A. パシュミナは、カシミアの中でも特に細い繊維(14ミクロン以下)のこと。カシミアの最高級品です。
まとめ:本物を知る、ということ
安いカシミアと、高いカシミア。
量販店のカシミアと、最高級カシミア。
値段の差には、理由があります。
細さ、長さ、白さ——。
その差は、触れた瞬間にわかります。
一生に一度でいい。本物の最高級カシミアを、纏ってみてください。
その軽さ、暖かさ、なめらかさ。
きっと、忘れられない体験になるはずです。
Brijean(ブリジャン)
◆ご来店・お電話でのご相談も受け付けています。
〒670-0902 兵庫県姫路市白銀町8番地(姫路駅から北へ徒歩5分)
TEL: 079-282-6232
営業時間:10:00〜18:00(定休日:日曜・祝日)
Brijean(ブリジャン)|一目置かれる私になる。大人のオーダーメイド婦人服
高級婦人服のオーダーメイド・オートクチュールなら『ブリジャン』。レディースオーダースーツやワンピースなど、女性経営者や大人の女性が「一目置かれる」一着をお仕立てします。着物リメイク(アップサイクル)も対応。兵庫県姫路市のアトリエから全国へ、一生ものの洋服をお届けします。
| 屋号 |
ブリジャン 有限会社輝服装店 |
|---|---|
| 住所 |
〒670-0902 兵庫県姫路市白銀町8番地 |
| 電話番号 | 079-282-6232 |
| 営業時間 |
10時〜18時00分 定休日:日曜・祝日、その他年末年始、G.W.、お盆など ご予約いただければ、通常営業時間外に開店も可能ですので、お問合せください。 |
| 代表者名 | 谷口 茂 (タニグチ シゲル) |
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